ラピエール ゼリウスSLアルティメイト
新フレームです。
灘崎クリテの落車でシートステイバッキリ折った後、
BPSなかやまさんに組み直しをお願いしたのはこのフレームです。
フレーム+フォークでドグマより250gほど軽量です。
(コンポやパーツ構成はほぼ同じです。ブレーキのみ前が
訂正。シートポストはEASTONのEC90のオフセット20mm、
ステムはFizik Cyrano R1 Stem130mmを使用することになりました。
フロントがBR-9010なのは変わっていません)
記憶が正しければドグマが1500gくらいでしたので、
フレーム+フォーク1250gくらいでしょうか???
フロントのダイレクトマウントブレーキです。ブレーキシューの舟を固定しているボルトは
チタンに陽極酸化処理を施したものです。(βTitanium製)
とりあえずGW前から平坦メインで約600km程走ったので感想を。
(ちょっとだけ登りも走ってます)
なお、当方のスペックは身長181cm 体重65kg FTP271Wです。
まず最初の印象ですが、薄くて硬いでした。
200W以下のサイクリングペースで走っていても全然楽しくありません。
プロ向けのレース用フレームだということを痛感しました。
結構頑張って250Wくらいで走り出すと少しだけ心地よく伸び、
350W位がとても気持ちよく走れます。
ぶっちゃけ美味しいゾーンで走れるのは調子が良くても5分だけです。
硬いですが、剛性の塊といった印象ではないので
僕よりパワーのある人には柔らかく感じるかもしれません。
ただ僕が使うには明らかに過剛性(笑)
平坦はフォークがドグマF8系の幅広なエアロ形状の影響か、
少し巡航速度が上がったような気がします。
あくまで感覚の話ですが、1km/h程度は違うかと。
一つ前のモデルではフォークの出来が(ダイレクトマウントタイプのフォーク)
あまり良くないとされていましたが、SLではブレーキの効きやコントロール性に
不安を感じなかったです。モデルチェンジにより改良されてます。
ただ、フレームのワイヤールーティングの問題なのか何か分かりませんが、
ドグマの頃に感じた驚異的に軽いブレーキレバーの引きの軽さは無くなりました。
(それでも充分軽いですけど)
あと、結構横風に流されます。
直進安定性は低くないフレームですが、何故か以前より横風にもっていかれます。
軽いからでしょうか。
登りはダンシングが気持ちよくハンドルを振ることができます。
軽いからでしょうか。
あと以前より登ってくれます。同じコースを走ってドグマより20秒程度は速かったです。
軽いからでしょうか。(しつこい)
ハンドリングですが、以前より軽い分繊細なコントロールが要求されます。
慣れるのに少し時間がかかりました。
クイック気味ではありますが自然なハンドリングではあります。
ここまで散々軽い軽いと書いてきましたが、
このフレームの一番の特徴は軽さではなく、
振動吸収性の高さにあると僕は考えています。
シートチューブとシートステイが分離している特徴的な構造が活かされて
いるのか、乗り心地が非常にいいです。
あまりに乗り心地がいいので一世代前の
(最近のエンデュランス系ロードは乗ってないので不明です。)
剛性の高さと振動吸収性の高さは完全に別物だと改めて認識させられるフレームです。
また、リアの路面追従性が高く、荒れた路面でもトラクションが抜ける嫌な感じが
全然ありません。
振動吸収性の高さも相まって荒れた路面でも何も気にせず走ることが出来ます。
ただフロントはヘッド部分もフォークも振動吸収性は低く、突き上げもそれなりにあります。
正直ドグマ65.1と違ってまた欲しいと思うタイプのフレームではありませんが、
(軽すぎて神経使うし圧入BBだから)
レース向きで速さに直結しているいいフレームだとは思いました。
ただ大多数の人にはULTIMATEは過剛性だと思うので、塗装の好みを除くと
一個下のグレード(SL500や600)でも充分満足できるだろうと考えています。